おすすめはLAVAジルコニアオールセラミッククラウン!

オールセラミッククラウンについて紹介します.
セラミックスは歯を作る材料として最も適していると思います.
長期間経過しても変色することもなく,艶落ちすることもありません.
そして何より,天然歯と見分けがつかないほどの色調再現が可能です.
しかし,欠点もあります.
製作段階で1000℃を超える温度で焼成し,それにより大きく収縮するため適合精度を良くすることが難しく,曲げ,引張り,衝撃に対して脆い性質を持つということです.
この欠点を解決するために,従来は,金属を用いてフレームを製作し,その上にセラミックスを焼き付けた陶材焼付鋳造冠が多く用いられてきました.強固なフレームに焼き付けられたセラミックスは金属により補強され脆さを補うことができ,適合精度は金属の鋳造加工の精度のままですので,まさにベストマッチ!といったところでしょうか.拍手
ところが,歯を作る上で金属を使用してしまうと光を通さないために天然歯とは質感にズレが生じてしまいます.表面的な歯の色調を合わせても,どこかなんとなく陰を引きずった感じに見えます.特徴的なのは,歯茎が黒ずんで見えます.
ということは,白くて光を通す金属があればいいじゃない!
そこで,登場したのがジルコニアというセラミックスです.強度は金属に匹敵する上にちゃんと光を通すわけですので,まさに待ち望んでいたものです.ジルコニアは人工ダイヤモンドや,人工関節,スペースシャトルの耐熱性外壁などに使用されている材料です.身近なものでは,セラミック包丁やはさみでしょうか・・・.
ジルコニアはまさに歯科にとって待ち望んだ材料だといえます.
では,なぜこんなにいいものが最近まで登場できなかったのかというと,精密な加工が極めて困難だったからです.工業的に寸法が決まっている形態への加工は問題ないのですが,歯科医師がフリーハンドで削った歯にピッタリと適合させることが困難だった理由です.
困難を極める適合精度を解決に導いたのはCAD/CAMです.コンピュータを駆使して形態を取り込みジルコニアのブロックを機械加工で削り出す方法ですばらしい適合精度を確保することができるようになりました.拍手グッドグッドグッド
いまのところ無敵!な材料ですね.
ジルコニアを用いたオールセラミッククラウンもいろんなシステムがあります.
わたくしのお薦めは,LAVA(3M ESPE)です.
これは,ダントツですね!
何がいいかというと,適合精度です.他のシステムと比較すると明らかです.
さらに,フレームの着色法と光透過性,長期経過後の強度など,必要な条件を高いレベルで越えているシステムは,これしかないといった感じです.

このようにジルコニアブロックからクラウンフレームを削り出します.

できあがったオールセラミッククラウンの内側から光を当てるとこのようになります.
天然歯と同じように歯の中に光が通ります.
I LOVE LAVA!
という感じですね!
では,治療例を紹介します.
術前.金属フレームを用いたセラミックスの歯が入っています.右側の中切歯は歯根の表面が割れてしまっていたので,抜歯しなければいけませんでした.
歯茎の高さもそろっていません.

歯茎の高さをそろえるための処置(企業秘密!)と,根管治療と,グラスファイバーを用いた支台築造(土台づくりのこと)をして,印象採得(型どりのこと)直前の状態.

これが,LAVAジルコニアオールセラミッククラウン!
技工担当 宮島 誠 先生(ラボミヤジマ)です.
直接口腔内で色あわせや,形態の打ち合わせを行って製作しました.

治療後の写真.

患者様はとっても満足していらっしゃいました.グッド
幸せそうな笑顔が印象的でした.拍手
CAD/CAMやジルコニアの開発をしてくれたメーカーと,実際の技工物を製作してくれた技工士さんのおかげで,こんな治療が可能な時代になりました.
それを扱う我々歯科医師がもっと有効活用できるように勉強とトレーニングを怠ってはいけませんね!
菅原佳広

月潟歯科クリニック

自費診療で行う虫歯治療!

虫歯治療の多くはコンポジットレジンという材料を詰める(充填する)治療が一般的です.
虫歯の部分を削って,その日のうちに充填し完了します.
日本の歯科医院では,どこでもこの治療を保険診療で受けることができます.
最近では,ダイレクトボンディングという呼び名で自費診療の範囲に位置づけられる修復が登場してきました.
大きく分けると材料的に保険と自費の充填には差がないように思われがちですが・・・.
根本的な違いは材料を健康保険適応品として発売しているかどうかの違いで,保険用の材料を使用して行った場合は保険で請求しますが,自費用の材料を使用した場合が自費での請求となります.
材料的に成分が異なる製品として発売しているメーカーと全く同じ成分でありながらも区別しているメーカーがあるようです.
あるメーカーの自費用の材料よりあるメーカーの保険用の材料のほうが優れているという場合も・・・.この辺は,術者の好みもありますので・・・.
患者様にとって分かりやすい違いとしては,色と艶です!天然歯の質感を直接口腔内で作り上げる治療ですので,自費診療になると考えて頂ければいいのではないでしょうか?
月潟歯科クリニックでは,3M ESPE社のFiltek Supreme XTという自費専用のコンポジットレジンを使用しています.この材料に出会うまでに2種類の自費用の材料を使用しましたが,やっぱりSupreme XTがお気に入りです!
なぜかというと色調が天然歯とそっくりです!研磨した後の艶が最高です.

とても難易度の高い治療になりますので,治療時間が長くなりますが,健康な歯を必要以上に削らずに,美しく自然な修復を可能にしてくれる本当に優れた材料です.
では,治療例を紹介します.
術前写真に修復予定箇所を示しました.2本の歯に5カ所治療します.

歯は乾燥すると不透明に真っ白くなりますので,最初に色あわせをします.
歯の各部分に合ったレジンを仮に置いてみます.表面色だけで4色!
このほかに,内部の色調を3色使います.
マイクロスコープを使用した診療では,ライトの明かりですぐにレジンが固まってしましますので,オレンジ色のフィルターを通したライトを使って治療していきます.そのため,治療中は色の判断ができません.この時点で決めたレシピ通りに充填するしかありません.この色の判断が最も難しい作業になります.

虫歯を取りきったところを示します.


まずは,裏側に壁を作ります.

内部の形態をやや不透明な色調で築盛します.

治療後の状態・・・.材料の進歩はものすごいです!
先端の微妙な透明感や奥行きのある色調・・・.
この色調表現ができる材料のカラーバリエーションは自費用にしかありません.
歯の形や色を再現する事の難しさ・・・.
材料の進歩,マイクロスコープなど環境の発展,治療技術の向上・・・.

これからも挑戦を続けていきます!
菅原佳広

月潟歯科クリニック

こだわりのオールセラミッククラウン

こだわりのオールセラミッククラウン症例を紹介します.
といってもわたくしが勝手にこだわったのではなく,もっともこだわったのは患者様です!
この患者様は,県外から冬の湯沢高原を越えて来院してくださったわたくしの親友です.
職業は歯科医師・・・.
しかも・・・,口腔内でもっとも小さい下顎の中切歯・・・.1本・・・.
今までの歯科医師人生の中で最も難しく・・・,最もやり甲斐と達成感を感じた症例です.
右側下顎中切歯が内側に位置して神経をとってあったため少し黒ずんでいました.
普段,会話をしていても第3者は気にならないと思います.
しかし,患者様本人はとても気になっていたそうです.
術前
特別な患者様であっても,普段通りに・・・.マイクロスコープを使って丁寧に、丁寧に・・・.
差別することなく,丁寧に,丁寧に・・・.普段の診療と全く変わることなく・・・.
オールセラミッククラウンといってもいろんなシステムがあります.みんな同じじゃありません!
ここに関してはわたくしの専門分野ですので・・・,
最もこの歯に適したe.Maxシステムを選択しました.
この辺を詳しく書いてもうんちくが長くなるのでこの辺で・・・.
仕上がりの状態がこちら.
術後の写真
写真をクリックすると拡大表示できます!
この治療に関係したすべての人が,納得?満足?? いや,感動!
わたくしは感動しました!
強いこだわりを持ってわたくしに治療を任せてくれて,遠方から来院して頂きました患者であり親友がいてくれて,わたくしの期待を遙かに上回る最高のクラウンを製作してくださった技工士さんがいてくれて,いつもアシストしてくれるスタッフさんがいてくれる・・・.
自分の職業に自分なりにではありますが,誇りを持つ事ができました.
誰かを幸せするために一生懸命になることって,とっても幸せですよね!
菅原佳広

http://tsukigata-shika-clinic.com/